
こんにちよん、いとととです。

こんにちわ、視力です。
今回は、「いととと・視力が聴くシリーズ」の特別編。
この企画は普段、現四通信noteで連載しているものですが、今回はWater Walkでお届けします。
編集長であるEPOCALCさんが「普段僕らが聴かないようなアルバム」を指定し、
それをふたりで聴きながら、思ったことをそのまま言葉にしていく。
そんな、少し無責任で、でもどこか真剣なリスニング企画です。
そしてこの箱からEPOCALCの大分無責任な感想をお送りします。
音楽ファンではない方たちに、妙な曲を聴かせるのが楽しみでなりません。

EPOCALCさんから聴く曲が届きました。

知らない曲ですねぇ。視力さんは知ってますか?


いやぁ、知らないですねぇ。レゲエって書いてありますね

ですね。

チョコプラ松尾がレゲェ好きらしくて、元々松尾アンダーグラウンドって芸名だったという事ぐらいしか、レゲェ知識ないですねぇ
この芸名の元ネタであるNITRO MICROPHONE UNDERGROUNDはレゲエ要素のあるヒップホップユニット。レゲエとヒップホップの組み合わせは邦楽では00年代に特に多く見られましたよね。実際、レゲエにおける「リディム」の考え方はヒップホップと相性が良いと言われています。
あと、ダブはレゲエのサブジャンルです!エコーやリヴァーブをアホみたいににかける音楽ですね。多分Vaporwaveなんかもダブの延長線上にある。
今日のラッキーリディム:スレンテン

それは忘れてもいいですよ。
あ、あと、このアルバムを聴き終わったあと、EPOCALCさんが連絡くれって言ってました。何か言いたいことがあるそうです

お、なんだろう

まさかWater Walk終わるんじゃないですかね。3月更新ないみたいだし
終わりません。

マジすか。終わってほしくないなぁ

そうですねぇ…。まぁとりあえず聞きますか

はい。どんな音楽なのか楽しみです
1. Angel

おお、重低音

物々しい雰囲気ですねぇ。
歌声が聞こえてきました。なんかすごい芳醇な感じ

確かに芳醇かも

あと日本人には作れなさそうな曲ですよね。レゲエって日本から遠いよなぁ
ところがどっこい、海外で最も評価された邦楽であり、音楽ファンなら知らぬものはいないFishmansはレゲエ(ダブ)がルーツですよね。海外の人が日本的要素を面白がっているのかなと思っていたけれど、海外の感覚に近い部分もあるからウケているのかも。

これからクワガタが戦うのかな


クワガタこんなに決死の覚悟なのかよ。これがムシンキングのOP曲だったら嫌だな

wwwwww

あ、終わった。
いやぁ一曲目からなんか異様な凄みを感じますねぇ。
日本人の遺伝子には無い音楽な気がする

アクティオンゾウカブトと戦う直前のクワガタって感じ


ジャケットの話しかしてねぇじゃねぇか。曲の感想言え

曲の感想ですよ

鼓膜にクワガタの遺伝子入ってる?
2. Risingson

お

雰囲気変わった?

さっきとちょっと違うかも。
いや、やっぱり概ね一緒だな

アクティオンゾウカブトと激しく戦うのかと思ったら、ラップバトル始めた感じ

もういいって。いつまで虫の話してんだよ。
でもちょっと聴いてて思うのは、
レゲエって独特の重たさ、だるさみたいなのがありますよね。
しかも、本人たちは実はそこまで重たいと思ってなさそうな重さ。

独特の重さですか

変な感想だけど、レゲエって厨二病っぽいのかもしれないですね

厨二病ww

なんていうか、厨二病特有の気だるさを自分から出していく感じ。
厨二病といっても邪気眼系とかの方じゃない。
『だりー』『寝てねー』みたいな方の、ちょっと悪ぶる方の厨二病っぽいというか
確かに、ダブにはそういう気だるさを自己プロデュースする風がある気がする。シューゲイザーでもよく指摘されるけれど、ダブにもこの感性はありますね。

「本気出してねーし」みたいな感じですよね。はんにゃのヘタレコントみたいな

懐かしいwwww

ズクダンズンブングンゲームいつ始めるんだろう

「あれこそ真のレゲエなのかも
面白い発想!と思って調べたらZungguzungguguzungguzengというレゲエ楽曲を見つけた。本当にそうかもしれない。
3. Teardrop

今度はなんだパチパチと

四発太鼓?

ダンビラムーチョ!?四発以上打ってるじゃねぇか

でもいい曲。さっきより聴きやすい

たしかに今までと違う聞き心地

歌声綺麗 美しい

透明感ありますねぇ。全然、厨二病じゃねぇぞ
歌はあのコクトー・ツインズのボーカルですからね〜でも聖書を読んでるタイプの厨二病のノリではあると思う。

なんだろう。光浦靖子みたいな感じですね

wwwwww
なんかちょっとわかるかもな。
光浦さんってたしか今留学してましたよね?

筋肉留学ですか?

それはなかやまきんに君だろ。なぜか筋肉落として帰ってきた筋肉留学ね

いや、いい曲ですよね

あ、終わった。なんだか不思議な聴後感でしたね。
シックでクールな感じなんですが、どこか屈強な肌触りがあったのも否めないですねぇ

たしかに
Massive Attack独特のブリブリベースのせいかもしれない。

いとととさんがフザケて言ってたと思いますが、僕はこの曲を聴きながら
暗闇の中に光浦靖子となかやまきんに君の微笑んでる顔面が
ゆっくりと宙を舞いながら薄く光って消えてゆく光景
が浮かびました。
そんなMVを作ってほしいです
4. Inertia Creeps

今回もまた違った始まり。
なんだなんだ。インド映画っぽいぞ

急に民族的になった?

これは吉村作治案件ですか?

作治先生大歓喜

なんか今までの中で一番ラップ調といいますか。
作治的でもありラッパーでもあり、ピラミッドとヒップホップの融合でしょうか
民族音楽を作治的と表現するな。あとエジプト音楽よりかは、インド音楽でしょうね。

奇跡の融合だ

エガちゃんが出てきそうですね。
……おぉ〜……すごかった

何かに目覚めそうな感じだった

催眠術みたいなものに掛かっちゃいそうな気持ちでしたねぇ

十文字幻斎ですか?

水ダウとかに出てる催眠術師ね。エジプトといってるのに日本のペテンすぎるだろ
5. Exchange

気持ちいい!浮遊感がある。
好きだなぁ

80年代トレンディドラマのような

vaporwave感もある

これは今までと全然違いますねぇ

ほんと気持ちいい

ずっと気持ちいいですねぇ。
思い返せばレゲエってずっと気持ちいいのかも。
僕ら今までナイン・インチ・ネイルズとかキング・クリムゾンとか、強めの刺激や難解な曲を聴いて、その果てに音楽的なエクスタシーを感じてたと思うんですが。
このアルバムってそれらと違って、最初から気だるさがずっとあって。
『厨二病だ』とか言ってたけど、そのテンションのままいつの間にかすごいトリップしてるみたいな。
そんな感じの浮世離れ感がある気がします
このアルバムの名盤たる所以を的確に言葉にしてくれていますね。
90年代の音楽シーンには60年代リヴァイバルの側面があるわけですが、この作品にも日常から宇宙へ飛び立つような、60年代サイケデリアの美学が受け継がれていると言えます。

浮世離れ感?

最初は中学生が背伸びしてタバコ吸ってただけなのに、
そのノリで地元に残って気付いたら仲間内でヤバいクスリに手を出してたみたいな

wwwwww

しかも皆あんまり悪いと思ってない。そんな感じの雪崩式の快楽がありますねぇ
6. Dissolved Girl

脈拍早いぞ

お、ノれそうな始まり

いつも静かな場所から始まりますね、この人たち。
YOUが昔歌ってたみたいな歌声ですね

これも気持ちいいな。ほぼイキかけました

それイチローのWAC2連覇の時のコメントだろ。あとヒドい感想言って良いですか?

いいですよ

これ、セックスみたいな曲ですね。
(編注:伏せ字にしています。読むにはコピー&ペーストしてください)

wwwwww

しかも“実際の”セックスね。ファンタジーのセックスじゃない。
綺麗じゃないというか生々しいというか。本当のセックスってこんな感じですよね
7. Man Next Door

改まった感じですね

最悪の感想言っていいですか?

どうぞ

授乳プレイみたいですね

wwwwwwwwwwwwwwwwwww
めっちゃ面白いwwwwww
wwwwwwwww
たしかに
なんだろうwww そうですねぇwwww
変態的ではありますよねぇwww

しかもねっとりしてる

wwwwwwwwwww
僕、最初聞いた時、長渕や北島三郎のモノマネ芸人出てきたんかって思ったんですが
いとととさんのせいでその人たちの授乳シーンが浮かんじゃいましたよwwww
最悪www
8. Black Milk

しかも次これ曲名ミルクじゃねぇか

賢者タイム?vaporwave感もあるな

そうですねぇ。落ち着いてるけど謎の緊迫感みたいなものがありますね。
歌声とピアノの音(?)の合間にハエの大群の羽音みたいなのがずっと聞こえてて不気味

なんかミシミシ聞こえる部分ありますね

でもやっぱずっと気持ちいいな。だる気持ちいい。
このまま寝ちゃいそうですよね。
しかも疲れて寝落ちしちゃう感じの。
プールの後の午後の授業。

わかるなぁ
9. Mezzanine

これまた違うパターンかな。ちょっと宇宙っぽい始まり?

わ、誰か別の人も歌い出した。メンバーの歌ネタみたい

たしかに。ずっと交互に続いていく感じが。

気持ちいいんだけど、ずっとこのままなのか?っていう感じがあります。マンネリ感というか

この感じもう飽きちゃった感はありますね

大きな刺激とか予想つかない展開とか、基本ないですもんね。
でもそれこそがレゲエっぽい気もするんだよな。
また厨二病じゃないですが中学生感というか、小学生と高校生の狭間で大人になる感じというか。
これがずっと続いていくのが分かる瞬間の絶望感や現実感がありますねぇ。
Mezzanineと同時代の90年代後半~2000年代頭にかけては、そんな絶望感のあるアルバムが少なくないように思います。Sunn O))やSleepなどのドゥームメタルや、D’Angeloのネオソウル、God Speed You! Black Emperorもその例でしょうか。
21世紀になっても何も変わらない……という時代背景が生み出したものかもしれません。
10. Group Four

キャベツの千切りみたいな始まり

とんかつDJあげ太郎か?

蒲焼さん太郎か?

それは関係ないだろ……女の人出てきましたね。なんか珈琲館の光景が浮かんできました。
珈琲館知ってますか?

ほう。知らないかもです

全国展開してないのかな。喫茶店のチェーン店なんですけど、昼間行くと割と年配の人が多いイメージで、婦人会とかおじいちゃんが1人で新聞読んでたりする。
ただ、たまに1人だけ女の人が作業してるみたいな時あるんですよ。そんな曲ですね。

なんかわかるかも

スタバやコメダじゃないんですよね。かと言ってベローチェやルノアールとかでもない。
珈琲館なんですよ。
珈琲館に1人でいる女性なんですよね。
高齢化社会、少子化問題を歌っているのかも。

なるほどなぁ。
…..(後半の曲調早くなった部分を聴いて)急にタイピング早くなった!珈琲館で作業してる女性、本気出してる!…あ、作業終わった
11. (Exchange)

これタイトル5曲目と一緒ですね。さっき視力さんが怪しい薬って言ってたやつ。
同じ曲なのかな?聴いてみますか

なるほど。同じタイトルの曲があるって面白いですねぇ

あれ?一緒ぽい?でもちょい違うような。なんかリバーブかかってる?
ダブミックスを初めて聴く人の反応を見られて面白い。

う〜ん、微妙に違うのかなぁ。さっきトレンディドラマっぽいって言ってたやつですよね。
こうして改めてもう一回聞くと、気持ちいは気持ちいんだけど、いつまでやってんだよ感もありますね

wwwwwww

地元出たやつの視点になります。自分の古巣に客観的になるというか。久々に地元に帰ってきたら、お前らまだこんな事やってんのかよみたいな。
気持ちよさの外に閉塞感というか、俗世から切り離し感を感じました。

さて、全曲聴きましたが、ここでEPOCALCさんから連絡が来ました

お、なんですか?

『バンドの中心メンバーであるロバート・デル・ナジャは、バンクシーの構成員では?と言われている』1だそうです

なんなんだよそれ
Water Walk関係ねぇじゃねぇか

wwwwww
Water Walk終了のお知らせじゃなくてよかったですねw

その情報をシュレッダーにかけたい
そしてMoMAに入れられたい。

たしかに。その噂を踏まえて聴くとまた味わい深い。ある意味マッシヴ・アタックはバンクシーっぽさがあるのかもですね。

お、そうですか?

さっき治安悪いまま変わらない閉鎖感のある地元に例えましたが、そういうやつらのLINEやインスタのアイコンって、十中八九バンクシーだったりするんですよねぇ。

wwwwwwwwwwwww

やってる事自体は、革新的・知能犯的・コンセプチュアルで面白いのはもちろんなんですが、それがどこか土着なマイルドヤンキー性みたいなものに接続してる感は常にありました。
バンクシーと地方の水商売の親和性というか。そこがレゲエと現代ストリートアートみたいなものに重なる。
気持ちいいんだけどマンネリ
影響力はあるけどちょっとダサい
面白いけど退屈
気だるいけど嫌いになれない
そんな感じで、結果、僕はなんか好きですね。

好き〜?嫌〜い?好き〜?嫌〜い?好き〜?嫌〜い?

ヒッキー北風じゃねえか!!

嫌いじゃないけど
嫌いじゃないけど
嫌いじゃないけど
生理的に無理!!

無理なんじゃねぇか!!!!

ヒッキー北風やっただけで、好きは好きですよwていうか結構好きです。

つまり、レゲエとブリーフ芸はアンダーグラウンドって事ですね

松尾アンダーグラウンドじゃねぇか
最後に
こうして、「Mezzanine」編は幕を閉じた。
僕たちは、重くて、だるくて、どこか気持ちいい音の中を、
冗談を言いながら、ただ漂っていた。
かっこいいのか、ダサいのか。
新しいのか、ずっと同じなのか。
気持ちいいのか、退屈なのか。
そのどれもが同時に存在していて、
だからこそ、簡単に好きとも嫌いとも言い切れない。
でも、言い切れないまま、なんとなく好きでいられる。
そんな距離感こそが、このアルバムの正体だったのかもしれない。
そして今も、僕たちはきっと、
あの重低音の奥で、ゆっくりと揺れている。
また次のアルバムで会いましょう。
- 収録後ニュースがあり、バンクシーはロバート・デル・ナジャじゃなさそうとのこと。あくまで噂だったということで。 ↩︎
いとととです。
空耳アワーの元常連。現代4コマ/網膜音楽・網膜ボカロ


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